陸上自衛隊 ６１式戦車 １０００円

　こんばんは、仁ドグマです。今晩ご紹介するのは、我らが陸上自衛隊の第１世代ＭＢＴ（メインバトルタンク）、戦後初の国産戦車「６１式戦車」でございます。某リサイクルショップ箱付き１０００円で購入しました。ちなみにこれはジャンクコーナーではなく、スケールミニカーのコーナーに売っていました。

　１９６１年（昭和３６年）に制式採用されたから６１式戦車。ちなみにガンダムで出てくる地球連邦軍の６１式戦車とは違いますよ。アレは主砲が２門ついていますから。「ギレンの野望」では、モビルスーツが量産できるまで、フライマンタとともに大活躍（やむを得ず使うパターン）するんですよね。って、ガンダムの６１式戦車は今度ご紹介するとして、今回は陸上自衛隊の実在の６１式戦車をご紹介します。

　それまでＭ２４チャーフィーやＭ４シャーマンなど米国軍のお下がりを使用していた陸上自衛隊。この戦車でやっと自前の戦車部隊がつくれました。鉄道で輸送できるよう、車体は設計されました。そういや、鉄道輸送される６１式戦車の写真見たことあるかも。

　主砲は５２口径９０ｍｍライフル砲。アメリカのＭ４８パットン戦車の９０ｍｍ戦車砲弾と互換性があり、弾薬を共有できる設計。しかもＭ４８パットン戦車の９０ｍｍ戦車砲より高威力。すごいですね。と思いきや、前年１９６０年にＭ６０パットン戦車が制式採用されています。Ｍ６０パットン戦車と言えば、１０５ｍｍライフル砲。こりゃ、１歩遅れていますね。

　６１式戦車、格好いいですね。７４式、９０式、１０式と自衛隊の歴代の戦車のうち、７４式戦車の次に好きです。上部転輪がある高い車体、砲塔後部のでっぱりや主砲のＴ字型のマズルブレーキなど、「これぞ、オールドタンク」っていう雰囲気を醸し出しています。

　映画にもたくさん出演しましたね。「ゴジラ」ではヤラレ役、「戦国自衛隊」では武田軍をスコボコにやっつける最強戦車（最後は湖に・・）、「ぼくらの７日間戦争」では宮沢りえさんと共演と、６１式戦車は仁ドグマのシネマ史に残る名戦車なのです。

　砲塔のアップ。金のシャチホコのマークは、滋賀県の今津駐屯地の第１０戦車大隊ですね。ちなみに今は７４式戦車を装備しています。

　ななめ後ろから。砲塔後部のでっぱりや、スモーク・ディスチャージャー（発煙弾発射機）、フェンダー上には排気口が見えます。

リアビュー。１９７３年までに５６０両が生産されました。一度も実戦に使用されないまま全車退役。兵器としては幸福なのか、不幸なのか分かりませんが、６１式戦車が使用されることなく全車退役ができ、すばらしいと思います。

　エンジンは後部ですが、動輪は前、つまり前輪駆動。前輪駆動はドライブシャフトが車体を貫通するので車高が高くなり不利ですね。さらにこの６１式戦車は「世界１操縦が難しい戦車」と隊員の中で言われていたそうです。理由は変速機の歯車の回転が少しでもずれると変速ができないから。なんだかソ連戦車みたいですね。

　ちなみに、乗員４人のうち、ドライバー、車長、砲手の３人が車体右側に位置し、被弾時のリスクが極めて高いことがのちに問題になりました。なので、次に開発され７４式戦車ではドライバーは左側です。

　いまでもどこかの駐屯地で展示されているみたいなので、是非本物を一度見てみたいと思っています。