デアゴスティーニ 第二次世界大戦傑作機コレクション 14号 愛知 九九式艦上爆撃機 一一型 1/72 ３００円

　デアゴスティーニの第二次世界大戦傑作機コレクションになります。未開封のブリスターパックで１つ３００円。しかもたくさんの種類であふれかえっている夢のような現場に立ち会った仁どぐまは、すかさず有り金全部をはたいて、買えるだけ買ったのでした。当然、九九式艦上爆撃機（以下９９艦爆）は一番に選んだ飛行機です。だって大好きですもん。

　九九艦爆は零戦、九七艦攻とトリオを組み、大東亜戦争緒戦で大暴れした艦上爆撃機です。連合軍艦船を最も多く沈めたとも言われております。当時の日本海軍の一騎当千のベテランパイロットの技量と合わせて、恐ろしいほどの威力を発揮しました。

　このモデルは、赤線一本、「AⅠ」のマーキングから、第１航空戦隊の空母赤城の艦載機であることが分かります。零戦と同じ灰色塗装は、「空対空戦闘ができる」という証なんだとか。確かに９７艦攻は灰色迷彩してないです。誇らしいですね。

　ですが実際は７，７ｍｍ×２の豆鉄砲ではいかんともしがたく、また固定脚なので速度が出ない、さらに防御力ゼロ（防弾装備無し）というのでは、アメリカやイギリスの戦闘機に対抗して活躍できるはずがありませんでした。

　実は真珠湾攻撃やインド洋作戦など、日本軍が大勝している戦いでも９９艦爆はかなりの被害が出ています。そりゃ防弾装備なしじゃ、１発でお陀仏ですもんね。敵の間近まで急降下して近づき、爆弾を投下する「急降下爆撃機」という機種の影響もあるでしょう。珊瑚海海戦やミッドウェー海戦でもかなりの被害を出しました。そしてアメリカ軍の防空体制が整っていく第２次ソロモン海戦や南太平洋海戦では、壊滅的な被害を出します。それによりベテランパイロットも失われてしまったのでした。軍用機に防弾装備無しってひどすぎませんか？

　でも９９艦爆は大好き。映画連合艦隊の主人公本郷大尉も乗っていましたし、三船敏郎主演の映画「山本五十六」でも黒沢年男が９９艦爆に乗っていました。固定脚のレトロなスタイルが仁どぐまにはたまらないのです。

　被害がすごいので、「９９艦爆」ではなく「９９棺桶」なんて呼ばれていたらしいです。うーん、乗りたくないですね。でも格好いい。この矛盾、どうしてくれよう。